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カラオ編集長のひとりごと。

【05衆院選】 なぜ民主党は郵政民営化に反対したのかしらん?

2005年08月11日

いよいよ来月11日に選挙が確定し政界は騒がしくなっているようですが、「真の改革派」と言っている民主党が今回の郵政民営化法案に反対した理由がいまいち分かりませんでした。

そこで、民主党の「郵政改革に関する考え方」についてを読んでみました。

すると、意外な事実が。

【時間がない方のために結論を】
・郵政公社は、年金で年間350億円程度の負担を強いられている。
・しかし、負担すべき税金(年間1600億円程度)は免除されている。
・なので、郵便局を民営化しないと、事実上年間1000億円以上の国民負担が発生している。
 (郵政公社が支払うべき税金をわれわれ国民が肩代わりしている)

具体的には下記をどうぞ。

★郵政公社、国が負担すべき「年金」を肩代わりしていた?

郵政公社に対しては、税金は投入されていないものの、民間企業であれば収めなければならない税金を納める必要がないため、実質的には税金の投入に等しいことが行われています。

しかし、その一方で、本来ならば国(つまり税金)が責任を持っている部分の一部について、公社が肩代わりをさせられていたようです。

民主党の報告書から引用してみましょう。

「年金制度においては基礎年金の3 分の1 が国庫負担となっているが、公社職員に関しては当該負担も郵政公社の事業収入で賄われている。民間企業における法人税納税の代替措置と言われている。」

なぬー。それは知らなかった。ただし「国に代わって肩代わりしている国庫負担」の金額と「本来収めなければならない税金」の金額の関係が民主党のレポートからは分からず、判断がつきません。

★郵政公社が肩代わりしている年金額は「年350億円」!

まずは肩代わりさせられている年金額をgoogleで探したところ、ありました

「生田郵政公社総裁に対し、現在、公社が基礎年金部分の税負担部分も公社で負担していることを確認。その金額が年間350億円であることも明らかにした。」

国庫負担は現在の3分の1から2分の1へとなることが決定しているので、将来的には年間500億円程度に膨らむものとみられます。

郵政公社が民営化されると、この部分は「国民負担増」となります。

★免除されている税金額は最低年1600億円

郵政公社が仮に民間企業だった場合、どれだけの税金を納めてくれたのでしょうか。全銀協によれば、1993年から2002年までの10年間で納税すべき(=つまり免除された)税金は1兆6773億円にものぼります。単純計算で年1600億円が免除されています。

出典が全銀協なので、ちょっと差し引いてみる必要がありますが、郵政公社はこの他にも預金保険料など各種の免除がなされていますので、年1600億円あたりは妥当なラインなのではないでしょうか。

つまり、この2点(年金の肩代わり・税金の免除)だけをみれば、民営化すると1100億円もの増収となります。そのほかの主な特典はこちらをどうぞ。

逆に言えば、公社がこれだけの税金を納めていない分、われわれ国民の負担は大きくなっているといえます。1人あたり、年1000円程度の「口座維持手数料」を支払わされているようなものなんじゃないですかね?

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なんとなく、民主党のやり方(数字を出さず、印象操作に持ち込む)も汚いなぁと思ったきょうこのごろでした。ってゆーか、なんで民主党、数字ださないの?

あと、民主党のレポートの中で、ちょっと理解に苦しむ文章が。

ユニバーサルサービスはボランティアなしではできない

中山間地などの配達業務は、民間人である簡易郵便局員や簡易局から僅かな委託料で業務を請け負うボランティア的な人々によって支えられている。事業主体が民間企業になれば、そうした人々
のモチベーションは維持できない。」

民間人から業務を請け負うボランティアは、民間企業が事業主体になったらモチベーションが維持できなくなるんでしょうか。ボランティアの人は、山間地のひとの暮らしを思いやってボランティアをしているのであって、郵政公社を助けたいとかそういう発想じゃないと思うんだけどなぁ。ちょっとだけ、意味不明。

Posted by karao at 2005年08月11日 17:49
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