「First Love」「Distance」に続く、宇多田ヒカル待望の3rdアルバムが、1週間の売上としては6月末時点で2002年最高値を叩き出して文句なしの首位獲得。本人が突然の病気となり、満足なプロモーション活動ができなかった中でここまでの数字をしっかり出せるのは、作品のクオリティの高さはもとより、プロモーションをせずとも彼女とファンがしっかりつながっていることを証明している、というのも決して言いすぎではないでしょう。 本作品、「SAKURAドロップス」「traveling」「Letters」「FINAL DISTANCE」「光」と、シングル収録曲が半数を占めていて「新作が少ないかな」と思われている方もいるかもしれませんが、全体を通して聴いてみて、オリジナル曲1曲1曲が濃すぎてとてもそんな感じがしないんですね。アルバムのレコーディングで一番最後に完成したタイトル曲「Deep River」は、ギリギリのところで完成した“難産”な作品と言われていますが、正直鳥肌モノです。お世辞抜きで、彼女の思いが強烈な力として聞き手に伝わってくる、ホントお腹いっぱいになるぐらいの一作。

*.HOME