遂に動き出した「音楽CDの宅配レンタル」、価格面で音楽配信は劣勢に?
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2005年8月の「iTunes Music Store」日本上陸を伝えたニュース記事の中で、競合相手として指摘した「CDレンタル」。遂に“自宅にいながらにしてレンタルできる”サービスが開始されました。
■3月には主要全社がCDレンタルサービスを開始
現時点でサービスを提供しているのは「GEOLAND」と「DMM.com」の2サイト。
「GEOLAND」では月額3,129円(CD・DVDあわせ3枚)、「DMM.com」では月額1,980円(CD・DVDあわせ2枚)で借り放題となっています。
また「TSUTAYA DISCAS」は2月中、「livedoorぽすれん」も3月にCDレンタルを開始すると発表しています。
■自宅にいながらにしてレンタルOK、延滞料の心配もナシ
各社のサービスはほぼ共通しています。端的に言えば、これらサービスは、ネット上で希望の作品を申し込むと郵送等で自宅にCDが届けられるというもの。
返却は郵便ポストにCDを投函することで完了するため近くにレンタルショップがなくても利用でき、いつ返却してもよいためレンタルショップと違って延滞料が取られないことがメリットとされています。
また、1回に借りられる枚数は決められていますが、月に何回レンタルしてもよいサービスが大半なので、借りてすぐ返せばかなりの枚数をレンタルできることになります。
■価格面で音楽配信は劣勢に?
自宅にいながらにして音楽を楽しむ方法としては、既に音楽配信サービスが開始されていますが、レンタルサービスの本格展開は音楽配信サービスに影響を与えるのでしょうか。
例えば「DMM.com」でCD2枚を借りた場合を考えてみましょう。「借りる」→「自宅に届く」→「返却する」という一連のサイクルに10日かかるとしたら、1ヶ月に借りられる枚数は6枚。1枚あたり330円となります。
レンタルチェーン・TSUTAYAでは新作CDを一泊二日で借りた場合も300円前後(店舗によって価格体系が異なる)ですから、それに近い価格体系を実現できたことになります。
こうなってくると際だつのが、音楽配信サービスの単価の高さ。
アルバムCD1枚をレンタルする値段が330円で、音楽配信サービスが1曲150円や200円と言われると、やはり大きな差を感じてしまいます。
■音楽配信の弱点「参加会社の少なさ」も克服
また、音楽配信サービスの弱点である「参加会社の少なさ」がある程度克服されている点は、レンタルサービスの大きなメリットといえそう。
例えば、「iTunes Music Store」では購入できない
・ソニーグループ各社(中島美嘉「BEST」など)
・トイズファクトリー(ケツメイシ「ケツノポリス4」など)
・ジャニーズ・エンタテインメント(修二と彰「青春アミーゴ」など)
の作品もレンタル可能になっています。
■そもそも“安すぎる”レンタルサービスのネット進出はアリなのか?
日本におけるCDレンタルサービスの価格の安さは利用者にとってはありがたい限りですが、レコード会社はじめ関係者にとっては正直耐え難い面もあるでしょう。
レンタルと比較すればきちんとした対価が取れている音楽配信サービスが、ネットでのレンタルが解禁されたことでますます不利になってしまうのではないかと思わず心配してしまうのですが、それが杞憂に終わってくれることを祈るばかりです。
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