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[今週のランキング総評] ■1993年の「君が思い出になる前に」から1998年の「楓(かえで)」まで、スピッツのシングルを網羅したベストアルバムが初登場で首位を獲得。「空も飛べるはず」「ロビンソン」「チェリー」「夢じゃない」などのヒットシングルも満載されており、ファンならずともおさえておきたいアイテムでしょう。 …というのが普通の媒体の総評ですが、このベストアルバムはそんな一面では捉えきれないものを抱えています。スピッツの所属事務所「ロードアンドスカイ」のサイトでは発売1ヶ月も前から「12/15『RECYCLE』リリースについて」と題して各メンバーのコメントが掲載されています。その中でこのベストに関しては「メンバーの意志ではありません」「『フザけんなよ』という気持ち」「レコード会社が一方的に決めた話」「本当に寝耳に水の話だった」「めちゃめちゃカッコ悪い事」と怒りをあらわにしています。CDの売上が全体的に急に落ち込んでおり、それを補完するかのごとく最近ベストアルバムが乱発されている、という構図が非常に鮮明に浮かび上がった例ということにもなるでしょう。 ■2位、こちらはCHAGE&ASKAのベストアルバムが初登場してきました。「デビューから現在に至るCHAGE&ASKAの20年間が凝縮された2枚組」と言うにふさわしい非常に中身の濃い作品です。デビュー曲「ひとり咲き」から最新アルバム「NO DOUBT」の表題曲である「no doubt」までを完全収録。主な収録曲は「オンリーロンリー」「恋人はワイン色」「SAY YES」「YAH YAH YAH」「HEART」「river」などなど全29曲。またベスト盤にあわせて、総数にして14タイトルものオリジナルアルバムが再発されました。 ■「悦びに咲く花」が最高位9位をマークするなど、支持層の幅の広がりをうかがわせているACOのニューアルバムが初登場。トータルプロデュースはACO自身がとりおこなったが、元電気グルーヴの砂原良徳なども曲単位でのプロデュースにまわっている。また「哀愁とバラード」ではDragon Ashの降谷建志がギターで参加していることは多くの方がご存じでしょう。 ■「冬の定番」という言葉がぴったりな(笑)広瀬香美のニューアルバムが初登場でBest10入り。それにしてもこれだけ長期間「冬の…」という書き出しで紹介されるアーティストというもの貴重な存在ですよね。それはともかくとして内容の方は、アルペンのCMソングとしてオンエアされている「恋のベスト10」や「ストロボ」「I Wish」「BEGIN」などを収録。ちなみにタイトルの「D.」とは「Dではじまる音楽に関する言葉」を指しているそうだ。 ■12位は坂本真綾(さかもとまあや)のベストアルバムが登場。非常に好調なセールスを記録し、Weekly KARAOのシングルランキングに初めて顔を出した「プラチナ」などに新曲2曲が加わり計15曲が収められています。 ■13位はBonnie Pinkのベストアルバムが初登場で13位をマーク。「Heaven's Kitchen」や「犬と月」などおなじみの楽曲が収録されています。このベスト盤に続き、第2弾ベストアルバム「Heaven's Kitchen #2」のリリースも来年1月19日に控えています。 |