「カラオが冷静に見る『倉木麻衣と宇多田ヒカル』」 2000/07/06掲載 |
6月26日に放送された、フジテレビ系音楽バラエティ「HEY!HEY!HEY!」に出演した宇多田ヒカルが、ダウンタウンとのトークの中で倉木麻衣のことを「最初見たときは、アレッあたし?」と、プロモビデオが似ていることを指摘、フジテレビ側が何の処理もせずに放送したことがちょっとした話題になってますね。そこでカラオの出番です(笑)。話題に便乗するところ、フツーのマスメディアになっちゃいますが、カラオなりに見ていくことにします。
今までの流れ
カラオではこの件については1月24日のWeb Specialで既に、デビューまでのいきさつやプロモ映像の話をした上で「露骨に宇多田のまねをした(と見透かされてしまうような売り方をした)」と軽く処理したわけです。
ただ、今週は倉木麻衣が満を持してリリースする1stアルバム「delicious way」の発売があったわけで、フジテレビ側に何らかの意図があった(あるいはレコード会社とパイプがあるTBSを批判)、さらには「宇多田ヒカルとダウンタウン、フジテレビが倉木つぶしにでた」とのヒジョーに極端な見方まで噴出。 その一方で、宇多田ヒカルに対しても、両親の離婚騒動などからここぞとばかりに「既に勢いがない」「史上最大の一発屋」とまで酷評されるに至っています。 倉木麻衣は「パクリ」なの?
→彼女自身ではなく、レコード会社の売り方が大いに問題
宇多田ヒカルも、プロモ映像を見た上での「あれは私?」という感想であって、曲をパクられたとか、そういうことは言っていないはず。公式サイト上で「事務所やレコード会社の仕事の仕方、それと境遇、が似てるのね」と断言しているし、曲のパクリについてはこのギョーカイなら絶えず言われていることだから…。
ココで問題なのは、レコード会社であるBeing/GIZA studioが、あからさまに宇多田ヒカルの「売り方」を徹底的にマネしたこと。「Automatic」で非常に印象が強かったソファーを使ったプロモ映像にシンクロさせたり、海外デビューしたりと。それに、GIZAさんは浜崎あゆみ→愛内里菜みたいな流れもあるので、そういうレコード会社だからという見方も成立してしまうかも。ですから、倉木ファンも宇多田ファンもあまり感情的にならずにいきましょうね♪ 宇多田ヒカルは「既に勢いがない」の?
→今のところ宇多田ヒカルに軍配があがるが…
宇多田ヒカルには「一時期の勢いが感じられない」といった評価すら登場してきましたが、実際はどうなのでしょうか。カラオのデータから見てみることにしましょう。
爆発的に売れているように思える倉木麻衣ですが、実際のところミリオン作品は現時点で1枚だけ。今年上半期で見ても、宇多田ヒカル「Wait&See〜リスク〜」が163万枚を記録した一方、倉木麻衣は「Love,Day After Tomorrow」でさえ148万枚どまり。実際のところ「ロングヒットはしているもののそれほど売れていない」のが実情なのだ。裏を返せば、限定アナログ盤とアルバムからのカット作を除くシングル全てがミリオン、それも140万枚を突破している宇多田ヒカルの力がそれだけ凄いことにもなるわけです。
ただ、日本で最も売れた宇多田ヒカルのアルバム「First Love」の初回出荷枚数290万枚に対し倉木麻衣の「delicious way」の初回出荷枚数は330万枚。40万枚も多く出荷した倉木麻衣の方が、現時点での勢いがあるといえばそうですが最終的にどこまで売れるのか、そこが1つの判断のポイントになりそうです。 |
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written by noriaki amano. 上記内容はすべて掲載時点でのものです。 (ご意見ご感想などはタイトル明記の上websp@karao.comまで) |
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