宇多田ヒカル
「Distance」
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年間1位
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1stアルバム「First Love」は前人未踏の800万枚を超えるセールスを打ち立て1999年の年間アルバムランキングで首位、2ndアルバム「Distance」も439.2万枚を売り上げて2001年の年間アルバムランキング首位を獲得。そして、期待がかかる3枚目…。
2002年の年間アルバムランキングトップは、そんな宇多田ヒカルの3rdアルバム「DEEP RIVER」が340.2万枚のセールスで3作連続年間アルバムランキング首位という快挙に。音楽業界全体が目の敵にしている「パソコンを使った、CD-RによるCDの複製」を防止するコピーコントロール技術(CCCD)の採用を音質面から見送っているにもかかわらずこの数字を叩き出しているのは、いち音楽ファンとして非常に嬉しいところ。
とはいえ、ミリオンヒット作品数が2001年の17作品から10作品へと半減したのも事実。レコード会社にとっては非常に厳しい結果となりました。
さてさて、2002年の宇多田ヒカルは病気の克服、そして結婚という2つが大きく取り上げられましたが、2003年は、契約を行ったアメリカのレーベル、アイランド・デフ・ジャムから全米デビューを行う予定にもなっており、さらなる活躍への期待がかかります。
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浜崎あゆみ
「I am...」
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年間2位
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2002年1月1日に発売された浜崎あゆみの4thアルバムが223.7万枚のセールスで年間アルバムランキングで2位に。2000年の「Duty」、2001年の「A BEST」に続き、これで3年連続年間アルバムランキング2位をマーク。ちなみに、2000年は倉木麻衣、2001年と2002年は宇多田ヒカルに首位を阻まれています。
前作「Duty」の269.9万枚にかなり近い数字が出ており、2年ものあいだその人気はほとんど衰えていないことが数字の上から分かりますよね。このアルバムにはシングルが6作品も収められており、かなりベスト盤に近い内容になっていることも好セールスに結びついた要因でしょう。
さらに11位には発売されたばかりの「RAINBOW」も見事ランクイン。集計期間の関係で発売からわずか5日間で98万枚のセールスを叩き出しています。これで、2002年の彼女はオリジナルアルバムを2作発売するという精力的な音楽活動をこなしたことになります。年末のこのリリースが、2002年のアーティストランキング(Active Artist)首位にもつながっています。
さらに、彼女といえばリミックスアルバムも定番ですよね。年間ランキング75位には「Cyber TRANCE presents ayu trance2」(24.4万枚)が、107位には「ayu-mi-x 4+selection Non-Stop Mega Mix Version」(16.8万枚)が、173位には「ayu-mi-x 4+selection Acoustic Orchestra Version」(9.6万枚)がそれぞれランクインしています。
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モンゴル800
「MESSAGE」
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年間3位
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2001年9月にリリースされ、2001年の年間アルバムランキングでは61位をマークしているモンゴル800が、2002年に入り驚異的な売れ行きとなり、2002年の年間アルバムランキングで3位をマーク。
2002年は、年明けの1月13日付週間ランキングでBest10圏内に返り咲くやいなや7週連続でBest10内をキープ。3月3日付ランキングで一旦11位にダウンするものの、翌週にはまた8位に浮上し、遂に4月21日付ランキングで首位を射止めることに成功。2003年1月1日時点で32週ものあいだBest10圏内に顔を出すという超ロングヒットとなっています。
敢えてメディアを避け、インディーズバンドとしての活動に専念する彼らの動きは、インディーズシーンをここまで注目させた大きな原動力のひとつですよね。2002年はメジャーとインディーズの境界がぼやけた1年となりました。
30位には、2000年リリースの「GO ON AS YOU ARE」もランクイン。2枚あわせた2002年のアルバム売上枚数は259.2万枚となります。ちなみに「MESSAGE」は発売から今までに247.1万枚を売り上げており、年間アルバムランキング2位の浜崎あゆみ「I am...」を抜いたことになります。
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MISIA
「MISIA GREATEST HITS」
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年間4位
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巷では「ベストアルバムからカバーアルバムへのシフト」がトレンドとしてよく言われますが、データを見る限りそうでもないことが分かります。つまり、まだまだベスト盤に頑張ってもらわないとレコード会社はキツいという現状があるようです。
年間アルバムランキングの4位から6位にはMISIA、小田和正、桑田佳祐のベスト盤がきれいに並んでランクイン。ともに150万枚前後のセールスとなっています。
中でも4位のMISIAは、レコード会社の移籍にともなうリリースながら180万枚を記録。彼女はシングルを売りさばくタイプではなく、アルバムというまとまった形で作品を買い求めるファンが多いアーティストですが、それだけにお得感が強く出たのかもしれません。
また、7位のB'z「The Ballads〜Love&B'z〜」もバラード曲をセレクトしたベスト盤ということで、リリースから1ヶ月を経たずして130万枚を突破。7月にリリースしたオリジナル作品「GREEN」を軽々超えています。Best10圏外にも、15位にはDo As Infinity、22位にはhitomiのベスト盤がランクイン。
対するカバーアルバムでは、FUKUYAMA ENGINEERING GOLDEN OLDIES CLUB BAND「「福山エンヂニヤリング」サウンドトラック The Golden Oldies」の54.5万枚が最高位。とはいえこれは、タイトル通りテレビ番組の企画効果もあってのもの。純粋なカバー盤としては42位にランクインした椎名林檎「唄ひ手冥利〜其ノ壱〜」の41.4万枚が筆頭となります。Best100圏内では、このほか73位の原由子と85位の中森明菜も含め4作品のみとなります。
平井堅「大きな古時計」や島谷ひとみ「亜麻色の髪の乙女」と絡め、2002年にカバーアルバムがトレンドになったことは間違いありませんが、確実に売れる商材としてのベスト盤の威力は健在で、カバーはセールス的には及ばないというのがシビアな現実でしょう。
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中島美嘉
「TRUE」
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年間10位
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上半期ランキングや年間ランキングの総評で必ず触れている「1stアルバム」ですが、今回も「1stアルバム=ヒット」の方程式は見事に成立。その筆頭は10位の中島美嘉でした。
2001年11月に「STARS」でデビューし、アルバムリリースまでに5枚のシングルを発売している彼女。その5作をすべて網羅した1stアルバムは初回出荷分50万枚が早い段階で売り切れる好調ぶりでした。トータルセールスも見事100万枚突破。同性からの高い支持もミリオンヒットの大きな要因でした。
さらに、デビュー1周年を記念して11月にリリースされた「RESISTANCE」も週間ランキングで2週連続首位に輝き年間アルバムランキングで91位にしっかりランクイン。20万枚限定生産アルバムながら、カラオのデータで21.3万枚のセールスというのは、データの精度上あまり大きな声では言いたくないのですが…(苦笑)。
話を1stアルバムに戻すと、2001年5月のデビューから約1年で発売にこぎつけたBoAの「LISTEN TO MY HEART」も82.9万枚で16位をマーク。こちらも、アルバムリリース前に発売されているシングル5作と、チャリティシングルとしてリリースされた倖田來未&BoA「the meaning of peace」を網羅した豪華な内容がアルバムの大きなウリになっています。
その一方、シングルを詰め込まない1stアルバムもありました。その代表格が元ちとせ。1stシングル「ワダツミの木」のリリースからわずか5ヶ月で発売された1stアルバム「ハイヌミカゼ」に収録されたシングルは「ワダツミの木」と「君ヲ想フ」の2曲のみ。こちらはシングル大量収録によるお得感より、「ワダツミの木」のロングヒットによる話題性をうまく活用した形で73.6万枚のセールスを叩き出したことになります。
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アヴリル・ラヴィーン
「Let Go」
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年間41位
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氾濫するコンピレーション盤を除いて、今年最も売れた洋楽作品に輝いたのがアヴリル・ラヴィーンの1stアルバム。エアロスミスの2枚組ベスト盤「ULTIMATE AEROSMITH HITS」(36.8万枚)やボン・ジョヴィ「BOUNCE」(25.9万枚)ら大御所を抜き去ってのトップとなります。
カナダ・オンタリオ州、人口5000人という村・NAPANEE出身という彼女は若干17歳。週間ランキングでの最高位は5位ながら、8週連続Best10入りというロングヒットが40万枚を超えるセールスにつながりました。邦楽では「1stアルバム=ヒット」という方程式がありますが、洋楽では異例のこと。
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RIP SLYME 「TOKYO CLASSIC」
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年間12位
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2001年7月にリリースされたメジャー1st「FIVE」の28.1万枚(年間アルバムランキング83位)から1年、2002年7月リリースの2nd「TOKYO CLASSIC」は94.1万枚を記録し年間アルバムランキング12位をマークしたのがRIP SLYME(リップスライム)。30万枚突破の「楽園ベイベー」、20万枚突破の「FUNKASTIC」という2枚のシングルが導火線となり見事大ヒットに
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Various Artists[BMG] 「kiss〜dramatic love story〜」
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年間13位
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洋楽コンピに比べヒットしにくいと言われる邦楽コンピで大ヒットとなったのが13位の「kiss〜dramatic love story〜」。ドラマ主題歌を中心にJ-POPのラブソングを集めたアルバムは初登場から7週目にして首位獲得というロングヒットで93.7万枚のセールス。2002年2月発売の「kiss〜for million lovers〜」も23.7万枚記録し78位をマーク。
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小澤征爾&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 「NEW YEAR'S CONCERT 2002」
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年間24位
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カバーブームとあわせて、10代中心だったミュージックシーンの間口を広げるのに一役買ったのがクラシック。なかでも、日本人指揮者として初めてウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの指揮台に立った小澤征爾の活躍はメディアで幅広く取り上げられ、その模様を収めたアルバムが54.8万枚を記録。212位には小澤征爾、サイトウ・キネン・オーケストラ「2002 小澤征爾 歓喜の歌〜ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》」もランクイン
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稲葉浩志 「志庵」
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年間34位
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1997年1月29日発売の「マグマ」から実に5年9ヶ月ぶりとなる稲葉浩志のソロアルバム、ファン待望という話題性もあり45.9万枚のセールスを記録し年間アルバムランキングで34位に
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SMAP 「SMAP 015/Drink! Smap!」
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年間53位
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キリンビバレッジがアルバムと同時発売したドリンク「Smap!」とのコラボレートキャンペーンが記憶に新しいSMAPのニューアルバム、シングル「free bird」などを収めて34万枚を記録し53位に
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タッキー&翼 「Hatachi」
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年間64位
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ジャニーズJr.の滝沢秀明と今井翼によるデビューアルバムはいきなり28.2万枚を売り上げて64位に。TBS系ドラマ「太陽の季節」主題歌でもある滝沢秀明のソロ曲「キ・セ・キ」や、今井翼のソロ曲「Get Down」、2人のデュエット曲「True Heart」などを収録し、2種類の20万枚限定生産盤「BOXタイプ」「BAGタイプ」と通常盤の計3種類発売が話題に
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orange pekoe 「Organic Plastic Music」
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年間70位
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2002年のトレンドの1つだったのが、生楽器・生演奏スタイルを貫く「オーガニックソウル」。このジャンルで話題となったのがナガシマトモコと藤本一馬による2人組ユニット、orange pekoeでした。インディーズでリリースされたシングル「やわらかな夜」のスマッシュヒットを受け、1stアルバムは25万枚超の70位に
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HY 「Departure(2002.04)」
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年間95位
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モンゴル800、B-DASH、175Rらが話題となったインディーズシーンですが、95位をマークしたHY(エイチワイ)の「Departure」も注目株として是非取り上げておきたいところです。1983年と84年生まれの5人組(男4+女1)ミクスチャーバンドで、全員が沖縄県屋慶名出身。このアルバムはもともと沖縄限定で2001年9月にリリースされたが、好調なセールスで話題となりTSUTAYAやタワーレコードでも取扱がスタート、さらに2002年4月には全国販売に踏み切ったという作品。
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